出発前夜
去年よりももやもやした気持ちでリュックサックを背負っている。
全部が偽物に見えて仕方がなく、本当のものがどこにあるのかわからず、本当のものだけをつくりたくて、でもそれってひとりじゃ作れないんじゃないかという確信が私を弱気にさせる。自分に向けていた意識を他者へ移しさえすればひとたび世界は軽くなるのに。
自分という存在から自由になりたい。それなのにどこまで遠くへいっても私は私でしかなく、むしろ慣れない土地でこそ残酷なまでに私は私である。地理的な移動は結果何の成長ももたらさない。 同じ地点でずっと、めげずに挫けずに努力を続けている人のほうがよっぽどその後、自由になる。
わかっている。こんなことはもう早く終わりにしたい。 そう思ってまた始めるのだ (出発前夜)
無事に戻ってきますのでご安心くださいがんばってたのしんできます